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木村草太准教授が新刊「集団的自衛権はなぜ違憲なのか」を発表予定

 

衆議院中央公聴会(7月13日)より

衆議院中央公聴会(7月13日)より

木村草太首都大学東京准教授が、『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』を、晶文社から出版する。発売予定日は8月22日。

晶文社のホームページでは、書籍の紹介の中で「明らかに憲法違反であるにもかかわらず、強引な手法で安全保障法案が国会を通過しようとしている。政権が暴走し、合理的な議論が困難になっているいまこそ、憲法の原則論が重要となる」と述べられている。

哲学者の國分功一郎氏との対話「哲学と憲法学で読み解く民主主義と立憲主義」も収録されているというが、こちらもどういう内容か非常に興味深い。

 

 

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木村草太先生ほどメディアに積極的に出て行く憲法学者はいないだろう。
報道ステーションへの出演、沖縄タイムズでの連載「木村草太の憲法の新手」、Yahooが作ったオンラインメディア「THE PAGE」への寄稿など、テレビ・新聞・ウェブと全て押さえている。
安保法制違憲論を張る研究者として、騒動の発端となった長谷部教授よりも露出が多くなっているのではないかと思うくらいだ。

ここへきて満を持して本を出されるようだが、「なぜ憲法学者は『集団的自衛権』違憲説で一致するか? 木村草太・憲法学者」という記事を既に「THE PAGE」で書いている。

この記事の中で、木村准教授は、集団的自衛権を行使する要件となる「存立危機事態」の文言について、国際法の観点からも問題があると指摘している。

 国際司法裁判所の判決によれば、集団的自衛権を行使できるのは、武力攻撃を受けた被害国が侵略を受けたことを宣言し、第三国に援助を要請した場合に限られる。ところが、今回の法案では、被害国からの要請は、「存立危機事態」の要件になっていない。もちろん、関連条文にその趣旨を読み込むこともできなくはないが、集団的自衛権を本気で行使したいのであれば、それを明示しないのは不自然だ。

まさか、法解釈学に精通した誰かが、集団的自衛権の行使を個別的自衛権の行使として説明できる範囲に限定する解釈をとらせるために、あえて集団的自衛権の行使に必要とされる国際法上の要件をはずしたのではないか。

確かに、この問題は国会でも大きく議論されてはいない。

あまり表に出てこないが、安保法案は中国を仮想敵国として、アメリカと組む形で軍事行動を取ることが原則として想定されている。
その場合でも、アメリカ軍が攻撃を受けた時に要請を出すことにしておけば何の問題もないのに、この要件をわざわざ外すことにメリットがあるとは思えない。

木村先生が新刊の中でどのように分析するか、注目される。


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