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ベルギーのデザイナーがIOCを提訴する意向ーー佐野氏の会見の問題点を弁護士が指摘

 

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東京オリンピックの公式エンブレムがベルギーの劇場のロゴに類似すると指摘された問題で、ベルギーのデザイン事務所側は、来週中に法的手続きを始める意向を示した。エンブレムのデザインを担当したアートディレクターの佐野研二郎氏は5日、都内で会見を行い、劇場のロゴは見たこともなかったと盗用を否定している。

TBSの報道によると、ベルギーのデザイン事務所の弁護士は、ベルギーの裁判所にエンブレムの使用停止を求める法的手続きを開始するという。弁護士は、オリンピックのエンブレムについて「佐野氏の他の作品とは作風が違う」などと述べており、佐野氏に対してスケッチなどオリジナルな創作であるという証拠を示すよう求める意向だ。

日本の専門家は、今回のエンブレムの著作権侵害について否定する見解を相次いで示している。

今回の法的措置について、骨董通り法律事務所の福井健策弁護士はFNNの電話インタビューに応じ、「結論から言うと、(ベルギー人デザイナー側の)今回の主張は、ちょっと主張は難しいんじゃないかと思うんですよね。非常に入り組んだようなデザインであれば、もちろん著作権は生まれるんだけども、比較的シンプルなロゴマークなんかに著作権が認められると、割と世の中、使えないマークばかりになってしまいかねない」と述べている。

しかし、同じく骨董通り法律事務所の桑野雄一郎弁護士は、佐野氏の会見を見て、訴訟が起きる可能性について懸念を持っていたようだ。

桑野弁護士は、自身のブログで、佐野氏の会見が、ベルギーのデザイナーに対して配慮を持っていたように感じられず、法律的な問題を弁明することに終始していたことを指摘。クリエイターというのは紋切り型の常套句を並べられると、怒り・不快感を増長させてしまうものだと懸念を示した。

さらに、「クリエイターだったら、勝ち負けはともかく、佐野氏に反対尋問をして創作過程を尋ねたい、というだけの理由で提訴に踏み切る人もいるかもしれない、という気がします」と述べ、「法的には勝てる、裁判になっても勝てる、そういう事件でどうやって相手に矛を収めてもらうか、今後の佐野氏、そして組織委の対応がとても楽しみです」と締めくくっている。


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