東京電力福島第一原発の事故をめぐり、検察審査会の議決で東電元幹部3人が強制起訴されることになったのを受け、東京地裁は21日、検察官役を務める「指定弁護士」として、石田省三郎、神山啓史、山内久光の3弁護士を指定したと発表した。
東電元会長ら3人、強制起訴へ 検審が2度目の議決
石田弁護士は、ロッキード事件、リクルート事件で弁護人を務めたほか、東電女性社員殺害事件で、再審無罪となった元被告の弁護も担当した。大阪地検特捜部の証拠改ざん事件を受けた法相の諮問機関「検察の在り方検討会議」では委員を務めた。神山弁護士も東電女性社員殺害事件を担当。山内弁護士は、原発事故をめぐって起訴議決をした2度目の審査で審査補助員を務めた。
強制起訴されるのは、東電の勝俣恒久元会長(75)と、武藤栄(65)、武黒一郎(69)の両元副社長。東京第五検察審査会が7月、原発の安全対策を講じる義務を怠ったなどとして、3人を業務上過失致死傷罪で起訴するべきだとする2度目の議決を出した。
地裁の推薦依頼を受け、第二東京弁護士会が20日、3人を推薦していた。指定弁護士は選任後、必要な場合は補充捜査などをして3人を起訴、公判も担当する。
画像は全てANNニュースより引用
石田省三郎 弁護士(石田法律事務所)
櫻井光政弁護士によると、石田弁護士は「神山弁護士が師と仰ぐ重鎮」。東電OL事件を共に手掛けている。
神山啓史 弁護士(桜丘法律事務所)
指定弁護士に就任したことにより,神山弁護士は,司法研修所教官として講義を担当する以外の時間のほとんどを検察庁での膨大な記録検討に充てることになり,事務所に出所する機会及び時間はきわめて少なくなります。
神山弁護士はもとより携帯電話等の通信手段を持ちませんので,これまで以上に即時の連絡が困難になりますが,担当する職務の重要性に鑑みて,ご了承下さるようお願いいたします。
http://sakuragaoka-lo.cocolog-nifty.com/blog/2015/08/post-92df.html
神山弁護士をよく知る法曹関係者が語る。
「マスコミの取材は会見以外受けない。マスコミに露出して裁判に負けて以来、出ないのが勝つためのジンクスになったようだ。
いまだ独身で、住まいはワンルームマンション。部屋に冷蔵庫がないという噂で、朝食はいつも裁判所でとっている。移動は自転車で、好物は吉野家の牛丼。
とにかくカネには無縁の人生で、『俺は年間200万円あれば生きていける』と言っていた。相手が司法修習生でも遠慮なくおごってもらうらしい(笑)。
まあ、言ってみれば刑事弁護の職人ですよ。その分野では誰にも負けない代わりに、他のことにはまるで頓着しない。テレビには出ないし、そもそも被告から弁護料をもらうという発想がない。変人です(笑)」
山内久光 弁護士(山内総合法律事務所)
Q 弁護士としてお仕事をする上で意識していることは、何ですか。
A 事件を多角的に考察した上で、依頼者に最も適した答えを出してさしあげることを意識しています。そのためにも特定の分野ばかりに精通するのではなく、幅広い知識を身につけ、どんな依頼でもお受けできるように心がけています。また、悩んだら原理原則に立ち返って考えることも意識しています。それと同時に特定の分野にだけ通用する考え方に偏らず、様々な分野から事件をとらえる考え方はないだろうかと幅広く思考することを心がけています。そのためには鋭敏なアンテナをつねに張り、柔軟な思考をすることが大事だと思います。
http://blog.livedoor.jp/bengoshiretsuden/archives/51290777.html